コラム : こんな黒子は要注意

この記事を編集した医師 : 保坂宗孝 |  最新アップデート 2022年8月8日

肌に黒子(ホクロ)がポツんとあると、目立ってしまいます。

自然に消えることはなく、普段のスキンケアでも消えることはありません。

 

しかし、ホクロを消すためには、痛みを伴う上に、キズアトも覚悟しなくてはなりません。

悩んだ末に、「まあ、いいか。また、今度。」

となるケースが多いと思います。

 

良性腫瘍なのに厄介なホクロ。

さらに厄介なのが、 “悪性が疑われる” ホクロです。

高齢化や紫外線のため、悪性がどんどん増えているのが現実です。

 

 

このページでは、

 

🌱ホクロとは何か?

🌱注意するべきホクロとは?

🌱早めに生検してよかった一例

 

について解説していきます。

 

 

🌱 ホクロとは何か?

 

ホクロは、母斑細胞” というメラニンを作る細胞が増えてできる、皮膚の腫瘍です。 

 

腫瘍の境界は、はっきりしていて、通常は円形です。

 

外見は、平坦のことも、盛り上がっていることもあります。

 

色は、灰・茶・黒が配合されているイメージです。

 

深さは、皮膚の深いところ(真皮)まで母斑細胞が入り込んでいることが多いです。

 

よくみるホクロは、図1で示す通りです。

図1
図1

殆どのホクロは良性なのですが、まれに悪性が出現します。

 

 

🌱 注意するべきホクロとは?

 

以下に当てはまるホクロは、要注意です(2)

図2
図2

 

・直径が6mm以上

・色ムラがある 

・時間とともにサイズが大きくなる

 

これらの特徴に当てはまる場合、皮膚生検がオススメです。

 

生検は、簡単にできますので、医師にご相談くださいね。

 

皮膚悪性腫瘍について詳しく ▶︎こちら

 

 

🌱 早めに生検してよかった一例

 

60代の女性。 

 

「目の下にホクロがあるので、取りたい」と受診。

生検したところ、結果は基底細胞癌でした。

 

手術は皮弁再建したのですが、目元の変形は最小限に留めることができた症例でした。