コラム:Wピールのリスク

この記事を編集した医師 : 保坂宗孝 |  最新アップデート 2022年12月29日

はじめに
ピーリングは、よく知られているコトバになりましたね。簡単に言うと、肌にピーリング剤を塗って薄く皮膚を剥く治療です。
一方、Wピールとは、一度に2種類以上のピーリングを行うことです。
 
どんなピーリングがあるのか?
代表的なピーリング剤として、サリチル酸・グリコール酸・トリクロロ酢酸・乳酸などなどがあります。
 
通常でもリスクはある
ケミカルピーリングを行う上で、リスクは次のようなものがあります。
軽い症状としての痒み・ピリピリ感・赤味・一時的な色素沈着。重い症状としての皮膚潰瘍。
なお、ほとんどのケースでは、安全に治療が終了します。
 
ピーリングと気づかないケースも?
近年、”〇〇ピーリング”以外の商品も出ていますよね。例えば、ハイドラフェイシャル・ベルベットスキン。ハイドラフェイシャルにはグリコール酸+サリチル酸、ベルベットスキンにはトリクロロ酢酸+コウジ酸+過酸化水素が含まれています。いまの時代、ネットで簡単にオーダーできてしまい、複数の美容クリニックを梯子するケースが増えています。医療者側も”Wピール”に気付いてあげられないことがあります。
 
Wピールになっても焦らない
ピーリングを過剰に行うと、前述のように赤味が強く出ます。赤味を早い段階で沈静化させることが大切です。
基本的なスキンケアはもちろん、日焼け止め対策を忘れないようにしましょう。
セルフケアでは心配な方は、医師の診察を受けてくださいね。