コラム : 顎の悩み

この記事を編集した医師 : 保坂宗孝 |  最新アップデート 2022年9月8日

あなたは、小さい頃、どのような悩みを持っていましたか?

 

人間関係 (友人・親子を始め、勉強や身体に悩みを抱えている方、いらしたはず。

 

都内に住む少年は、人に伝えにくい、見た目に関する悩みを抱えていました。

 

このページでは、彼の悩みを振り返りつつ、併せてココロの変化も追ってみたいと思います。

 

 


<目次>

 

・症状の始まり

・自己流では変わらない…..

・顎関節症かなぁ??

・自分は、咬筋肥大症かぁ

誰かに相談したいけど、分からない

見た目の悩みは、自分で動くしかない

顎で悩む人を救いたい


🌱 症状の始まり
 
小学生の時は遊ぶことが仕事でした。
朝は友達とドッヂボールやランニング、休日は家族で外に出かける日々...。
遊びを通じ、何かを学んでいたのかも知れません。
 
小学校を卒業し、中学校に進学すると、自由気ままにに遊べる雰囲気は減り、遊びよりも学びを意識するようになりました。
 
同時にカラダの成長もあり、「左顎の方が腫れている感じがするなぁ」と感じるようになりました。
 
気にしないようにしていたものの、自分なりに顎を押したり触ったりするように。
やがて、「口を開ける時、ギシギシいうなぁ」と感じるようになりました (図1)。
 
少し不安はあるものの、「いづれ治るでしょ」と軽く考えていたようです。
 
 
顎に悩みを抱える少年
図1
🌱 自己流では、変わらない… 
 
「下顎を押してマッサージしたら良くなるかな?」と考えて実践していましたが、肩こりが悪化するだけ。
病院で相談したくても受診科目が分からず、ただただ困惑していました。
 
「あまり触らない方がいいのかな?」と高校時代からは触らないように意識するように。
 
ギシギシ音は落ち着いたものの、左顎が腫れぼったく、歯が浮いているような感覚は続きました。

 

やがて、「自分は◯◯◯なのかなぁ?」と考えるようになったのです。

🌱 顎関節症かなぁ??
 
顎関節症は、咬合異常と顎関節部のアンバランスから生じる病気です。
 
典型的な症状には、痛み・筋痛・クリック音・運動障害があります。
 
症状を振り替えり、「自分って顎関節症なんじゃないの?」と思うようになったのです。
 
Link1: 顎関節症とは(特徴・分類など)
よく考えてみると、「噛み合わせ悪いね」と指摘されたことはなく、骨や軟骨(関節円板)に異常は無さそうでした。
 
思い返すと、左側で咬む癖、左側を下にして寝る癖、ストレスを感じると強く咬む癖、親知らずを左だけ抜いたことなどに気付きました。
 

やがて、「自分は△△△なのかなぁ?」と考えるようになったのです。

🌱 自分は、咬筋肥大症かぁ
 
咬筋肥大症は、咬筋の慢性良性肥大により下顎角部に膨隆を認める疾患です (図2)。
 
エラの張ったフェイスラインが特徴で、咬筋が緊張し続けているために生じます。
 

自分のクセを振り返った結果、「自分って顎関節症なんじゃないの?」と自覚するようになったのです。

 

 

咬筋肥大症の症状
図2

🌱 誰かに相談したいけど、分からない

 

あれやこれや悩む中で、ようやく外に目を向ける気になったのですが、どこで誰に相談するのか?“ でも悩むことに。

 

病院に行けば、形成外科・歯科口腔外科などの病院窓口があったかも知れません。

しかし、勇気を振り絞ることができず、路頭に迷うことになってしまいました。

 

とにかく少年Mは、癖を止め、顎の力を抜くように努力したのです。

 

癖をコントロールできるようになると、痛みやクリック音は完全消失しました。

しかし、左顎の張り・歯が浮いている感覚は、今でも続いてしまっています。

 

 

🌱 見た目の悩みは、自分で動くしかない

 

少年Mのストーリー、如何でしたか?

見た目の悩みは、病気と違い、医者が何とかして治してくれるものではありません。

 

自分でネット検索して、治療の道を切り拓く必要性があるのです。

 

エラの治療法には、大きく3つあります。

 

・スプリント矯正

 

ボトックス注射 (図3)

 

・骨切り+咬筋部分切除

 

 

咬筋肥大症に対して、ボトックス注射を行った症例
図3

🌱 顎で悩む人を救いたい

 

私自身、深く興味を持っている分野です。

 

顎が張っていると、全身症状 (頭痛・肩凝り・目疲れ・便通異常など) に繋がっていきます

 

私は、「少年Mと同じ様な悩みを抱えている人たちを救いたい」と思っています。

 

ぜひぜひ、私までご相談くださいね