タバコと”痩せたい”

先日の外来にて、私は、”本気で痩せたいならばタバコは辞めないとねー”と口走ってしまったのですが、これって根拠のあることなのか？と考えました。

”タバコを止めると太る”は、根強い考え方です。実際、禁煙すると基礎代謝量が落ち食欲が増加するため、体重が増えてしまいます。イライラして爆発的に食べてしまうという離脱症状もみられます。この考えに基づいて体重コントロールのために喫煙する、という理論があります。

かといってタバコは身体にとっては有害で、内臓肥満・糖尿病・動脈硬化症・骨粗すう症を簡単に引き起こし、脂肪組織自体から分泌される肥満を抑える物質を現状させてしまいます。喫煙により毒素の入った生活をしているため、本来の自分よりもやつれさせて体重を減少させているだけなのかも知れません。

私は、ただの”痩せたい”には禁煙を強要することは間違っているのかも知れないと思います。しかし、健康的に痩せたいのであれば、有酸素運動などにより基礎代謝量を上げて食事内容に気をつけた方がいいなではないか、と考えました。