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二重整形後、いつから仕事に行ける? 〜短いダウンタイムのために6選〜

形成外科専門医・JSAPS正会員・美容外科医の保坂宗孝です。
美容・皮膚・ココロに関する情報をブログ形式(美容外科医むねブログ)で定期配信しています。今回は、二重整形についての話題です。
二重整形後のダウンタイム、気になりますよね。ダウンタイムとは、手術後のむくみ・内出血・キズアトの赤味のことを言います。
「いつから仕事に行けるのか?」「いつから友達や仕事仲間に会えるようになるのか?」という質問を数多くいただきます。
今回は、患者さんが抱える悩み・ダウンタイムが出てしまう理由を解説し、短いダウンタイムのために6選をご紹介します。
この記事を最後まで読んでいただくと、”何故、マブタが腫れてしまうのか?」を理解することができ、二重整形後の不安が取り除かれます。
バレたくないけど、キレイにしたい
カウンセリングをしていると、「家族や友達にバレたくない」という訴えを数多くいただきます。”バレたくない”根底には、美容整形に対する誤ったイメージがあるのではないかと推察できます。それでも二重整形のニーズが高い理由は、効率的に二重を作ることができるからだと思います。
何故、ダウンタイムが出てしまうのか?
バレたくないため、ダウンタイムが気になるのは当然です。
ダウンタイムは、希望する二重幅・マブタの脂肪量・マブタ皮膚の状態・手術方法・麻酔量・技量によって変わります。
希望する二重幅が広いと、ナチュラルな仕上がりにならないだけではなく、最初のうちは広い二重幅となり浮腫が強く出てしまいます。
マブタの脂肪(眼窩脂肪およびroof脂肪)量が多いと、浮腫が強く出てしまいます。
マブタの皮膚がアイプチテープや花粉などで荒れていると、やや出血しやすいため、内出血や浮腫が強く出てしまいます。
手術方法には埋没法(挙筋法・瞼板法)、眉下切開法、上マブタ切開法などありますが、同じ二重幅で形成する場合、この順でダウンタイムは長く出ます。つまり、上マブタ切開法のダウンタイムが一番長いです。また、切開となると、麻酔量がやや増えるため、浮腫が強く出てしまいます。
最後に技量についてですが、わざと出血させるヒトはいないですが、細い毛細血管に針が当たってしまうと、内出血が出てしまい浮腫んでしまいます。
埋没法(挙筋法)であれば、ほとんど分からない
“腫れる”イメージの埋没ですが、挙筋法かつ狭めの二重幅であれば、腫れません。症例で解説します。
術前と比較して、術直後ですが、泣き腫らした後の様な感じです。術後2日目になると、ほぼ腫れのない状態です(図1)。
図1 : 幅広でない挙筋法だと、術後の腫れが少ないです。
図1 : 幅広でない挙筋法だと、術後の腫れが少ないです。
切開法では、ダウンタイムは長めに出てしまう
切開法は効果が高い代償として、長めのダウンタイムが出るイメージです。症例で解説しますが、眼瞼下垂手術の症例のため、上マブタ切開法よりさらに腫れています。手術直後は腫れていますが、術後7日目の抜糸を境に急速に落ち着いていきます(図2)。
図2 : 切開法では、術後の腫れが長めに出ます。
図2 : 切開法では、術後の腫れが長めに出ます。
ダウンタイムは出るけど、仕事には行ける
目元の手術では、術後すぐからでも仕事することはできます。
埋没法の場合、気付かない人もいるはずです。しかし、バレたくない方は、縁ありメガネをかけることをオススメします。
切開法の場合、メガネをかけることで目立ちにくくすることができます。
短いダウンタイムのために6選
①二重幅を狭く設定する
②術後3日間、徹底して冷却する
ネットでマブタ冷却用のアイスパックが売られていますのでチェックしてください。もし準備できない場合、保冷剤を薄いタオルで包み冷却すると良いです。また、長湯して血流をよくし過ぎないように注意してください。
③手術前からアイプチをやめる
アイプチをしていると、皮膚は硬くなりカブレてしまいます。少なくとも1週間やめると良いです。必要に応じてアレルギー剤内服や弱ステロイド塗布をします。
④花粉シーズンは避ける
痒みで無意識にマブタを擦ってしまいがちのため、避けた方が賢明です。
⑤短時間で終わる術式を選ぶ
短時間で終わる簡単な術式であると、術後の腫れが少ない傾向にあります。
⑥術後数日は休養する
忙しい毎日だとは思いますが、しっかりと休養することがポイントです。
最後に
最後までお読みいただき、ありがといございました。
二重整形後のダウンタイムに悩む方が多いため、実症例も交えて解説しました。二重整形後の不安が少しでも取り除かれたら幸いです。