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【疑問】くり抜き後のキズは治りにくい?

粉瘤の治療には、


・切除縫合法


・くりぬき法


の2種類があります (図1)。

図1 : 切除縫合法とくり抜き法
図1 : 切除縫合法とくり抜き法

くりぬき法は、切除縫合法と比べると、ダウンタイムが長い傾向にあります。


何故だか、分かりますか?

🌱 【デメリット】表皮化に時間がかかる



粉瘤をくり抜いた後には、空洞が形成されます。


空洞の内部に肉芽組織が満たされ、ゆっくりと上皮化するイメージです(2)

図2 : くり抜き法イメージ
図2 : くり抜き法イメージ

縫い縮めたキズと比較すると、治癒まで倍以上の時間がかかってしまいます。


それでは、何故、くりぬき法を選択するケースが多いのでしょうか?


🌱 【メリット】目立ちにくいキズアトを実現できる



例えば、10mm の粉瘤を切除したいケースを考えます。


切除縫合法では、15mm程度のキズアト


一方、


くり抜き法では、3mm程度のキズアト


ですみます(3)

図3 : キズアトの違い
図3 : キズアトの違い

少しでも目立ちにくいキズアトが好まれるため、くり抜き法が選択されるのが現実です。



いくら小さなキズアトとは言え、 "治りにくい" では困りますよね。



くり抜き法を選択する上で、注意するべきは、どのようなケースでしょうか?



🌱こまめなケアができない方は、切除縫合!


くり抜き術後は、毎日のガーゼ交換が必要です。

背中や臀部などは、手が届きにくいため、負担大であると思われます。


一方、切除縫合後は、最低限のケアで構いません。



🌱 やっぱり、くり抜き法!


キズアトを最小限に留めることができる、くり抜き法は人気です。


くり抜いた後の治癒をイメージして、洗浄と処置を繰り返していれば、最終的な仕上がりは切除縫合よりも期待できます。