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ケロイド体質は慎重に

ケロイド体質” という言葉、よく使われているように感じる最近。


この “ケロイド体質” というコトバに違和感を感じるのは、私だけでしょうか?


ケロイド発症には、体質が大きく関係していることは事実。


しかし、ケロイドという病気を充分に理解せずに用いると、「えっ?」と思われてしまうかも知れません。



今回のブログでは、


・そもそも、ケロイドとは何か?


ケロイド体質” という言葉を慎重に使うべき理由


について書いていきます。

● ケロイドとは?


ケロイドとは、キズが治る過程において、原因不明の炎症が持続することによって作られる、特殊なキズアトです。


何よりの特徴は、元々のキズアトを越えて、周りの正常皮膚に広がってしまうことです。


ケロイド診断は難しく、よく肥厚性瘢痕と混同されてしまいます。


なお、肥厚性瘢痕とは、元々のキズアトを越えない、盛り上がっているキズアトのことを指します。

● ”ケロイド体質” という言葉を慎重に使うべき理由


例えば、あなたが、代表的な抗生剤であるセフェム系にアレルギーがあるとしましょう。


このアレルギーは、感染症を治療する上で、かなり不利になってしまいますよね。


これと同じです。

ケロイド体質であると、皮膚を切る行為にとって、かなりの不利になってしまうのです。


キズアトが少し盛り上がってた

こんな理由で、ケロイド体質と自己申告することは勿体ないです。


皮膚科専門医や形成外科専門医の診断無しで、”ケロイド体質”と自己診断しない方が無難です。