私たちの顔に欠かせない、マブタ。
一般的に、マブタは上・下に分けて考えることができます(図1)
上まぶたは、眼球の前面を覆う構造物とも言えます。
部位としては、まつ毛〜眉毛の付近を指します。
含まれる構造物は、皮膚・脂肪・筋肉・血管・神経・腺組織 などがあり、それぞれに名前が付けられています(図2)
皮膚・皮下脂肪・眼窩脂肪は、クッションの役割を果たし、眼球を保護します。
軟骨から成る瞼板には、ミュラー筋及び眼瞼挙筋腱膜が付着しており、まぶたを上げる作用を持ちます。
瞼板には、マイボーム腺という腺組織があり、分泌物を出し、眼に潤いを与えます。
閉瞼時のシェーマを描いてみました (図3)
マブタには、薄いタイプ(西洋人)、厚いタイプ (東洋人)があります。
厚いマブタでは、皮膚自体が分厚く、深い部分に存在する脂肪(眼窩脂肪)が前に競り出しています。
これは、重たいマブタの原因となっています。
上マブタに特徴的な、二重ライン (図4)
薄いマブタでは、眼瞼挙筋腱膜の線維が皮膚を強く引き入れ、二重のラインが出てきます。
どの位置で引っ張り入れるかにより、二重幅が決まってきます。
一方、分厚いマブタでは、眼瞼挙筋腱膜の線維が弱いため、くっきりした二重のラインは出にくいです。
上まぶたが、上がらない…..
全年齢で起こり得る、下垂症状。
生まれつきマブタが上がらないのは、先天性眼瞼下垂症。
眼瞼挙筋が働かないため、マブタが上がらない状態となります。
年齢を重ねて、マブタが下がる病気は、コンタクト性・加齢性眼瞼下垂症。
瞼板とミュラー筋・眼瞼挙筋腱膜の付着が緩んだ結果、眼瞼挙筋が頑張ってもまぶたが上がらない状態となります。
症状としては、”見えにくい、頭痛がする、肩凝りがひどい、眠たそうな眼になった” などです。
詳しくはこちらをご参考ください→眼瞼下垂症
<Q/A>
Q1 : 目の上の凹み、どんな時、注入で改善できますか?
A1 : 注入治療では、ヒアルロン酸・自己脂肪を用います。ごく軽度の眼瞼下垂まで・上眼瞼皮膚にたるみの無いケースでは、注入で改善させることができます。