キレイ : タトゥー除去

この記事を編集した医師 : 保坂宗孝 |  最新アップデート 2022年9月12日
タトゥー除去

タトゥーを取りたいけど、「どういう方法があるの?」という疑問はありませんか?

 

このページでは、タトゥー除去について詳しく解説していきます。

 

ぜひぜひ、最後まで読んでくださいね。


<目次>

 

・タトゥー除去法には3通り

・除去に伴うリスク

Q/A


🌱 タトゥー除去法には3通り

タトゥー除去法

● レーザー

 

代表的なものは、ピコレーザーになります。

レーザーを照射し、色素を破壊し、体内のマクロファージ(貪食細胞)に食べさせる、というメカニズムです(図1)。

 

タトゥー除去レーザーのメカニズム
図1

治療の際には、輪ゴムでパチンとはじく痛みを伴うものの、過度の心配は必要ありません。

なお、色による、反応の違いが認められます。

一般的に、黒色・紺色・濃い茶色・赤色を得意とします。

一方で、黄色・緑などの明るい色には効きにくいことがあります。

 

 

●切除縫合(局所皮弁含む)→図2

 

実は、” 切り取って縫い縮める “ が1番確実な方法と言えます。

カタチ・部位によっては、1回め終わらせることができます。特殊なカタチの場合には、局所皮弁も用います。

また、何回に分けて、分割切除するケースもあります。

切除術によるタトゥー治療のメリット
図2

● 植皮 ▶︎ 3

 

切除した後、縫い縮めることができない場合には、植皮術を行います。

植皮に用いる皮膚は、大腿や腹部からいただきます。

植皮術によるタトゥー治療
図3

🌱 除去に伴うリスク

 

● レーザー

レーザーは、皮膚に熱を加える治療です。

出力次第では、ヤケドっぽくなり、水膨れや醜状瘢痕を作ってしまいます。

このため、皮膚の状態を観察しつつ、徐々に出力を上げていきます。

 

●切除縫合(局所皮弁含む)

単純に切って縫う場合には、注意深く施術するため、大きなリスクは無いです。

しかし、局所皮弁を行う場合には、血流の関係で、皮弁部分壊死を伴うことがあります。

 

● 植皮

主なリスクは、血腫・植皮片の正着不良・感染です。

これらを予防するため、適度に圧迫を行います。

 

🌱 Q/A

 

Q1 : 白斑(白抜け)のリスクは、高いですか?

A1 : 白斑のリスクはありますが、ルールを守っていれば、低い確率ですみます。ルールとは、照射後の日焼け止め対策をすること・当てる間隔を2か月おきにすることです。

 

Q2 : MRI 検査は、タトゥーがあると出来ないの?

A2 : MRI検査は、脳梗塞や各種腫瘍を発見するのに優れている機械。 一般臨床の場では、よく使われている手段ですよね。 MRI 検査を受けた経験のある人なら分かるはずですが、ガンガン音がするのは、強い磁場を発生しているためです。 この磁場が、タトゥー染料に使われている金属と反応すると、染料が熱に変わって火傷します。染料の成分が明らかでない場合には、タトゥーを除去することが必要になります。 除去手段にはレーザー・切除・植皮があるのですが、確実に消す必要があるため、切除・植皮が望ましくなります。