この記事を編集した医師 : 保坂宗孝 | 最新アップデート 2022年12月29日
<症例>
手術後について
経過は、くり抜き・切除で異なります。
くり抜きでも、切除と同様に縫合閉鎖できれば、術後1-2週間で抜糸して終了です。
くり抜いた後、部分縫合またら未縫合の場合、以下のような感じで上皮化を待つ感じです。
手術後のケアについては口頭で説明するようにしていますが、不明点があればこちら ▶︎ 手術後のケア をご参照ください。
再発について
リスクとしては有り得る再発…😭 その原因をまとめ、対策を解説していきます。
3つの原因
① 皮膚開口部の取り残し
② 粉瘤”袋”の取り残し
③ 実は悪性腫瘍
それぞれの対策
① 粉瘤には皮膚開口部が存在し、”ヘソ”とも呼ばれます。残念ながら、ヘソの分かりにくいケース・実はヘソが複数存在したケースなどがみられ、取り残す1つの要因となっています。再発した場合には、やや大きめに皮膚切除するようにします。
②粉瘤は、袋状に発達した組織にアカが溜まる病気です。特に、一度感染を起こした場合には、癒着の強い(へばりついた) ”袋”となるため、取り残す1つの要因となっています。再発した場合には、炎症を落ち着かせた後に再切除するようにします。
③保険手術では、原則病理検査に提出するために悪性を見逃すことは少ないです。しかし、自費ではそうとは限りません。再発を繰り返す様であれば、病理検査に提出するようにします。
Q/A
Q1 : 粉瘤は、癌になりますか?
A1 : 癌化するリスクは低く、0.01%といった世界。てまも、炎症性の粉瘤が悪性化した報告があります。やはり、60歳以上で、急速に症状進む場合には、要注意だと思います。
病理検査に出すことで、良悪性を判断できます。